皆様こんにちは、京都府久御山町 整体治療、鍼灸治療 宮ノ後鍼灸整骨院の院長 齊藤です。
『太ももが重くて、痛くて歩けないです。』
『寝返りを打つと足の付け根が痛いです。』
『玄関の段差をまたぐのもツラくなってきて・・』
最近、50~60歳代の女性の方が立て続けに足の付け根の痛みで来院されました。
足の付け根の痛みで特に多いのが変形性股関節症です。
変形性股関節症は日本人の約500万人が発症しているとされる股関節の疾患です。
変形性股関節症は放置すると、どんどん症状が悪化していきますが、初期の状態なら、生活習慣の改善や正しいセルフケアで進行を遅らせたり、痛みをやわらげることは十分可能です。
来院された方から「たくさん歩いた方がいいのですか?」や「どんな運動がいい?」などのご質問を受けたので、
今回のブログでは股関節の痛み・変形性股関節症について原因や症状とセルフケアをお伝えします。
股関節の構造
股関節は、大腿骨(太ももの骨)の上端部分にある骨頭(こっとう)というボール部分が、寛骨臼(かんこつきゅう) という骨盤のくぼみに、はまり込むような形になっている関節です。
股関節は体重を支えるという重要な役割や、歩いたりしゃがんだりと足をさまざまな方向に動かすことができます。
この股関節には片足で立つと体重の3〜4倍、歩いている時には10倍もの重さがかかるといわれています。
関節部の骨の表面は軟骨で覆われて、体重がかかったときの衝撃をやわらげるクッションの役目をしています。
そのクッションとなる軟骨が、加齢や過負荷により、すり減った結果軟骨の下の骨同士がこすれ合って痛むようになり徐々に変形性股関節症となります。
変形性股関節症の痛みの原因
変形性股関節症になる原因は以下のものが挙げられます。
- 加齢
- 体重が重い
- 運動による負荷が多い、日常の動作の癖、習慣
- 先天性股関節脱臼
- 臼蓋形成不全など
変形性股関節症による痛みは、関節のボールと受け皿の軟骨がすり減り、炎症を起こしたり骨が変形したりすることで引き起こされます。
軟骨がすり減る原因には、体重による負担やスポーツや重労働などの過負荷、加齢による支えとなる筋力低下が挙げられます。
また、日常生活の中での立ち方や座り方、歩き方などでバランスが悪い状態が長く続いた結果、股関節に過大な負荷がかかって変形性股関節症になることもあります。
そして、原因として最も多いのが、先天性股関節脱臼や臼蓋形成不全などの子どもの頃から股関節に何らかの異常を持っているケースです。
先天性股関節脱臼は先天的なものや、きゅうくつなオムツやおんぶ紐で固定されることで起こると考えられています。
臼蓋形成不全はアジア人(特に日本人)に多い骨の形の異常です。
普通は受け皿となる骨盤の骨がボールの大腿骨頭を3分の2以上覆っています。
しかし、臼蓋が十分に発育しない臼蓋形成不全は大腿骨を覆っている部分が小さいため、負荷が狭い範囲に集中し、軟骨の負担が大きくなり、すり減りの度合いが多くなります。
変形性股関節症の症状
症状として最も多いのは、歩く時の足の付け根の痛みや違和感です。
また、左右に揺れて歩くというのも変形性股関節症の特徴です。
当院に来られた方は、歩いても寝ても膝が常に重く感じるとのことで、痛みは股関節だけに限らず、お尻や太もも、あるいは足全体にわたって感じることがあります。
日常生活では、段差が上がりづらいことや、靴下をはく動作や足の爪切り、あぐらをかくなど股関節を深く曲げることが困難になります。
変形性股関節症の症状改善のためのセルフケア
変形性股関節症の症状を改善するためには、正しいセルフケアが必須です。
セルフケアは、痛みをやわらげたり、股関節を動かすために必要な筋力を維持する目的で行います。
痛みがあるからといって動かないでいると、股関節周りの筋力が低下し、動きが悪くなり、症状が悪化する悪循環に陥ります。
股関節周りの筋肉をしっかり動かして、股関節の安定性を高めることで痛みがやわらぎます。
ぜひ試してみてください!!
歩行しやすくする運動/足の曲げ伸ばしがしやすくなる運動
太ももの前側にある大腿四頭筋の運動です。
床にあおむけになり、ゆっくり上げられるところまで上げ、ゆっくり元に戻します。
10回3セットを目安にしてください。
お尻の後ろ側にある大殿筋と太ももの裏側にあるハムストリングスの運動です。
床にあおむけになり、膝を立てた状態でお尻をゆっくり上げられるところまで上げます。
10回3セットを目安にしてください。
お尻の筋肉(中殿筋)と太ももの内側の運動です。
痛む方を上にして横向きに寝て、外側に上げられるところまでゆっくりあげます。
また、同じ要領で痛む方を下にして、下になった足を内側に上げます。
各10回3セットを目安にしてください。
股関節まわし
うつ伏せになり、膝を曲げた状態で痛みの出ない程度で大きく回します。
内回し、外回し各20回づつを目安にしてください。
股関節、お尻周りのストレッチ
四つ這いになり、痛みの出ない程度でお尻を大きく左右にシフトしてお尻周りの筋肉を伸ばします。
左右、各20回程度行ってください。
股関節、お尻周りのストレッチ②
四つ這いになり、痛みの出ない程度でお尻を大きく左または右にシフトした状態でお尻を踵に近づけてお尻周りの筋肉を伸ばします。
時間をかけてゆっくり左右、各10回程度行ってください。
生活スタイルの改善
変形性股関節症は、日常生活動作でかかる負担によって徐々に悪化します。そのため、日常生活で股関節にかかる負担を可能な限り軽減することが大切です。
例えば、和室での生活スタイルで正座をしたりあぐらをかいたりすると、股関節を深く曲げて座る姿勢になるので、股関節に過度の負担がかかります。できるだけ洋式の生活にすることが望ましいです。
また外出などで片手で荷物を持つといった動作も股関節に負担をかけます。
荷物はなるべく少なくするか、バッグを手に持つよりも、リュックで背負ったほうが股関節の負担を軽減できます。
まとめ
いかがだったでしょうか
変形性股関節症はいかに股関節の負担を減らして大事に使うということが大切になります。
股関節は、日常生活における動作の多くに関わります。
初期の状態なら、生活習慣の改善やストレッチ等で進行を遅らせたり、症状を改善できる可能性が有ります。
先ずはセルフケアを実践して、それでも
「自分なりにをやっても改善しない」
「いつまでも重だるさが残り、曲げ伸ばしがつらい」
などあればぜひご相談ください。
当院では、整体やはり治療で痛みなどの症状を和らげます。
擦り減った軟骨が再生して元通りになることはありませんが、痛みが良くなると、関節がより硬くなることを予防することができます。
痛みをより根本から治すことで、手術や注射をしないで日常生活を楽しんでいただけることを目指しています。
(柔道整復師、鍼灸師、あんまマッサージ指圧師 齊藤博貴監修)
宮ノ後鍼灸整骨院はその場しのぎの治療ではなく根本的な改善を目指しています。
【自費治療専門院】ですので、慢性的な腰痛や肩の痛み、手足のしびれなど様々な身体の痛み不調に対して
一人ひとりの患者様としっかり向き合い最善の治療を行います。