皆様こんにちは、京都府久御山町 整体治療、鍼灸治療 宮ノ後鍼灸整骨院の院長 齊藤です。
時々、患者さんとの話の中で、
『膝を曲げたらポキポキ音が鳴る』
というのが話題に上がります。
ご本人がポキポキ音が鳴る場合や、子どもさんが訴えるので相談される方など様々です。
今回のブログでは、なぜ膝が「ポキポキ」と音が鳴るのか?
放っておいても大丈夫なのか?
などをお伝えします。
膝の構造
まずは膝関節の構造です。
膝の関節の内面は軟骨で覆われ、その間にクッション役の半月板が介在しています。
関節部分は袋状の関節包で包まれ、その内側の滑膜から「関節液」が分泌されています。
膝の痛みで来院される方が病院で説明される潤滑油がそれに当たります。
この関節液は軟骨に栄養を運ぶとても大切な水分です。
軟骨には血管がなく、スポンジのように関節液から栄養を直接吸収します。
これらの、半月板・軟骨・関節液の働きによって、膝関節は滑らかに動くことができます。
ポキポキと音の出る原因
ポキポキと音の出る原因は、指を引っ張って関節を鳴らすのと同じ原理です。
関節が動くときは関節液が軟骨を保護して摩擦が起きにくいようにしています。
しかし、急に関節が動くと、関節内が陰圧となり関節液の圧力が急激に変化し、関節内に空洞ができます。
この空洞にたまった気泡が弾ける音が「ポキポキ」という音だと考えられています。
そして、子どもの場合は関節は大人と比べると未発達で緩いのでこのポキポキ音が鳴りやすいのです。
結論的に、「ポキポキ」「パキパキ」という音が時々鳴ることは痛みがなければ特に問題ありません。
しかし、音が鳴る頻度が極端に多かったり、音とともに膝に痛みが生じたり、
「ミシミシ」「ギシギシ」という音が鳴る場合は要注意です!
そのようなケースで、最も多いのが変形性膝関節症です。
変形性膝関節症は、年齢による影響やスポーツなどによる繰り返しの動きの積み重ねで起きます。
初期の症状として、立ち上がるときや、歩き出しなどで膝の違和感や痛みを訴える方が多く、動いているうちに痛みが落ち着くのが特徴です。
これは、スターティングペインと呼ばれるもので筋肉や関節内の組織のこわばりが原因です。
しばらく動いているうちに気にならないようになりますが、悪化すると膝関節の変形がすすみます。
その結果、軟骨がすり減り、大腿骨と脛骨が直接ぶつかり合うようになると、「ゴリゴリ、ギシギシ」と音を立てることがあります。
そのため、朝に違和感あるけど、段々と気にならなくなるや、歩き出しなどで膝がこわばりがあり膝の音が頻発していたら、早めの対処が必要です。
次に、音とともに膝に痛みが生じる子どもに多く注意が必要なのはバネ膝です。
バネ膝は生まれつきの半月板の形で起こりやすくなり小学校低学年から高学年にかけて多く、
・ケガをした覚えもないのに痛みがあり、膝の曲げ伸ばしができない。
・引っかかり感がある。
などの症状が挙げられます。
また、生まれつきの半月板の形【円板状半月】に何らかの理由でキズついた場合は、膝の曲げ伸ばしで「ゴリッ」とか「バン」と大きな音がする場合があります。
そして、中学高校生になると部活動で膝を酷使して音が鳴り痛みも伴うものにタナ障害(膝棚障害)と呼ばれる疾患があります。
たなとは膝の構造で説明した滑膜でヒダ状(滑膜ヒダ)になっていて棚のように見えるためタナ(棚)障害と呼ばれています。
この棚が膝の内側で挟まり、擦れて痛みや引っかかりが出ます。
症状として、歩行時や運動時の膝の内側が痛みや、コリッと何か引っかかる感覚、屈伸すると膝の内側でパキパキと音がするなどが挙げられます。
膝を曲げるとポキポキ鳴る方の施術方法
時々、膝を曲げると音が鳴るけど痛みや腫れ、動きにくさがなければ心配ありません。
しかし、ある研究結果によるといつも膝が鳴る人は将来的にに膝のトラブルのリスクが高いというデータが出ています。
膝が頻繫に鳴り、違和感がある場合は、膝周りの靭帯や筋肉、関節に問題がある場合が多いのでその調整を行う必要があります。
また、人間の体は全身で相互作用しながらバランスを取っています。
そのため、膝の靭帯や筋肉が硬くなってしまった原因を探ると骨盤や背骨など体のアンバランスが根本原因となることが多く、膝だけではなく、体全体を調整しない限り根本改善は望めません。
具体的な例を挙げると、猫背で骨盤が後ろに傾き過ぎると、股関節や足首が固くなり、結果的に膝に負担がかかりタナ(棚)障害になりやすいといわれています。
まとめ
いかがだったでしょうか。
時々、膝を曲げると音が鳴る程度では心配ありませんが、音の種類や頻度、痛みの有無によって、注意が必要です。
音が単発的、痛みや腫れがない、動きに制限ないのは大丈夫です。
しかし、音が頻発して痛みや動かしにくさがある場合はぜひ一度ご相談ください。
当院では、姿勢の確認や柔軟性の確認、筋力低下の確認などを丁寧に行っていきます。
そして、骨盤や背骨に直接アプローチすることで膝の不調の原因となる筋肉や骨格の歪みをとる根本治療を行います。
「少し経てば治るだろう」と放置したり、痛みや不調のある患部にだけシップや電気・マッサージを行っても症状が根本的に治ることはほとんどありません。
人間の体は全身で相互作用しながらバランスを取っています。
痛みの治療から痛みの出ない身体づくりまでサポートさせていただきます。
(柔道整復師、鍼灸師、あんまマッサージ指圧師 齊藤博貴監修)
宮ノ後鍼灸整骨院はその場しのぎの治療ではなく根本的な改善を目指しています。
宮ノ後鍼灸整骨院 http://hyrn-kyoto.com
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