MMA(Mixed Martial Arts、総合格闘技)の試合は他のスポーツと比較して迫力が圧倒的です。ほとんどの選手が一撃で相手をノックアウトしてしまうほどのパワーを持っていると言っていいでしょう。普段どのようなトレーニングをしているのか気になるところです。MMAの選手たちがそのパワーやテクニックを身に付けるために実践しているトレーニングについて紹介します。
MMAのトレーニング方法は多種多様だが、まずは基礎能力の向上
総合格闘技はその名前の通り、多くの格闘技を集約したものです。そのため、必然的にトレーニング方法も多様になります。たとえば、打撃を中心としたボクシング、タックルを中心としたレスリング、そして寝技を中心としたブラジリアン柔術はそもそも動作やその目的が異なるため、練習のポイントも当然異なります。
MMAで戦うにはまずパワー、スピードなど基礎能力の向上が必要になります。MMAのファイターが受けるプログラムには、どれも筋肉を強化し敏捷性を向上させるためのトレーニングが組み込まれています。それに加え、体重のコントロールも行います。体重によって階級が変わるため非常に重要です。体重の増減は選手にとって有利にも不利にもなるため、普段の食事にも最新の注意を払いながらトレーニングを積むことになります。
MMAにはどんな打撃技がある?
では具体的にMMAにはどんな打撃技があるのか、その例を挙げてみましょう。打撃の種類は非常に多く、手数が多い方が試合を有利に運べます。打撃テクニックが豊富な選手は非常に人気が高く、多くのスポーツニュースで取り挙げられ、スポーツベットでも勝利が期待され、SNSのフォロワーはスポーツ界の中でも群を抜いて多いです。
1. ジャブ:打撃で最も基本的なテクニック
ジャブはどんなルールの総合格闘技の試合でも必須でしょう。主にストレートのパンチを細かく放つ動作になります。威力は低いため基本的にこれでKOは狙えませんが、うまく活用できれば戦いを有利に進められます。たとえば、相手と適切な距離を作る場合や、コンビネーションで攻撃を繰り出していくための布石として有効です。また相手を押し出す形でディフェンスの手段としても使用されます。
2. ローキック:ジャブと似た目的で使われるキック
ムエタイの技であるローキックは、試合中にはジャブと同じような目的で使われます。ローキック後に繰り出すコンビネーションや蹴る場所を意識してトレーニングを重ねましょう。ハイキックなど他の攻撃を繰り出すための布石としても活用されます。練習から効果的に活用するにはどうすべきか意識することがポイントです。
3. オーバーハンド:KOを狙える打撃
オーバーハンドは腕を振り上げ相手にパンチを繰り出す技です。パンチという意味ではジャブと同じですが、攻撃の強さと使用する目的が異なります。うまく活用すれば一発で試合に勝利することができる技です。適切に活用するには当然技術も必要になります。大きく振りかぶって拳を繰り出すため、自身を防御しにくい状態にもなります。繰り出すタイミングや相手との距離を見極めるテクニックが必要です。
ファイターはまず自分が目指す打撃を選択しトレーニングを重ねる
MMAの打撃テクニックは無数にあります。プロのファイターでもその全てをマスターすることはできません。そのため、まずは学びたい打撃スタイルを選ぶことから始めます。総合格闘技では、ムエタイ、キックボクシング、ボクシング、テコンドー、空手など打撃系の武道を主軸する場合が多いです。そこからレスリングやブラジリアン柔術などの打撃以外の技術も取り入れることで、オリジナルの攻撃スタイルを磨いていくことになります。
打撃技術を磨くためのトレーニングとは?
打撃技術向上させるため、プロの格闘家は様々なトレーニングを行います。
1. 筋力トレーニング
最も基本となるのはやはり筋力トレーニングです。あまりテクニックが無い選手であっても身体能力がずば抜けている選手はそれだけで勝ち星を積み上げていきます。スポーツベッティングの勝敗予想でも下馬評では身体能力の高い方の人気が高くなることが多いです。強い選手ほど基本トレーニングを重要視する傾向があります。具体的には、スクワット、腕立て伏せ、ランジ、バーピー、懸垂、ディップス、ハンギングレッグレイズ、腹筋、ロシアンツイスト、プランク、サイドプランク、スラスターなど、MMAの選手であっても他のスポーツで実践しているトレーニングと同じものをこなします。その上でMMAのプロ選手は自身の理想とする打撃に合わせて応用のトレーニングも日々繰り返しこなします。
2. コンビネーショントレーニング
打撃を効果的に繰り出していくには、複数のテクニックを組み合わせて使用します。たとえば、古くからあるコンビネーションとしてジャブ、クロス、アッパー、ローキックのコンビネーションがあります。相手の守備と動きを崩す上で非常に効果的です。また、ボディジャブからのオーバーハンドのコンビネーションもあります。ボディへのジャブを打つことで、相手は低めの攻撃を意識させられます。そこですかさずオーバーハンドを繰り出します。このコンビネーションでKOが生まれる試合は多く、MMAのハイライト動画でもよく出てきます。
経験豊富な総合格闘家は鉄壁の防御スキルを持っています。そのため、いくら基礎能力が優れていても単発の攻撃では相手に致命的なダメージを与えることは難しいでしょう。そのため、打撃を向上させていくには、パワーやスピードといった基礎能力と、コンビネーション技術を同時に磨いていく必要があります。
3. メンタルトレーニング
MMAの試合には一発KOがあります。どの選手も人間離れしたパワーを持っており、無防備な状態で力を込めたパンチを食らってしまうと一瞬で勝負がついてしまいます。また、逆に打撃で相手をKOするには相手の一瞬の隙を見逃さず、強烈な打撃を繰り出す必要があります。そのため、精神面のトレーニングは重要視されます。もちろん、他のスポーツでも重要ですが、総合格闘技ではその重要度合の比率はより高いでしょう。具体的には集中力を高めるトレーニングが多く取り入れられます。そして集中力に加え、モチベーションの維持も重要になります。格闘家のパフォーマンスに大きな影響を与える心理的な要素だからです。
打撃技以外も習得すると打撃をより活かせる
MMAでは打撃技をメインとする選手が多く、今後もこの傾向は変わらないでしょう。しかし、打撃以外の技も習得しうまく活用することで、打撃をより一層活かすことができます。打撃以外で特に利用されるのがレスリングのテクニックです。
例を挙げると、シングルレッグ・テイクダウンがあります。シングルレッグ・テイクダウンも総合格闘技では必須かつ基本のテクニックです。立っている相手の片足をつかみ地面に倒す技になります。基本技ではあるのですが、実は難しい技でもあります。しっかり理解して仕掛けないと、逆に自分が不利な立場に追い込まれてしまいます。
このテクニックはMMAで試合を有利に運ぶためにも非常に重要です。レスリングでよく使われる技術であることから、多くの専門家はレスリングが総合格闘技で最も重要な分野であると考えています。結果、総合格闘技のトレーニングにはレスリングのテクニックを習得するためのプログラムが数多く含まれています。
まとめ
ここではMMAの打撃テクニックとトレーニングについて取り上げました。MMAはすでに高い人気がありますが、今後さらに勢いを増していくと思います。日本のSNSだと大谷翔平、バスケ日本代表、ステークなどのオンラインカジノゲームみたいですが、今後MMAも間違いなく上位に入ってくるほど流行するでしょう。他のスポーツと比較すると迫力の面では圧倒的です。現在は日本選手が少ないからかメディアの扱いも少し小さい気がしますが、個人的には魅力あふれるスポーツだと思います。今後に期待します。